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絵画教室アトリエオーブ/画家 今尾則之のブログです。
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さて、新コンテンツ「絵のよもやま話」はご覧いただけましたか?
前回も触れましたが、そもそものきっかけはアトリエのサイトに来て下さった方に、
絵のこぼれ話的に楽しんでいただけたら良いな、などと思って作りました。

でも、あーだこーだと半年余このページに関わっているうち、何を隠そう僕の方が
俄然この時代に興味を持ってしまって、ページをアップしてからも関連書籍を
ちょこちょこ集めては読んでいます。今は「天正少年使節団」に興味津々で、
先日若桑みどりの「クアトロ・ラガッツィ」という大著を購入し、暇をみつけては
せっせと読んでいます。

若桑みどりは以前ドイツの版画家ケーテ・コルヴィッツを調べていたときに初めて
お名前を知り、その時もとても参考になった記憶がありまして、ちょうど知って
いる名と天正少年使節のキーワードが一致し、この本しか無いと思い選びました。



いやー、読みやすくも濃密な本です。本書は上下巻で、上巻の終わりに差しかかり、
ここに来てようやく使節団のことが出てきました。

でも、おかげで当時の彼らを取り巻く時代背景やどうして旅立つことができたのか、
「絵のよもやま話」を作っていた時にものすごく曖昧だったことが理解できました。

しかし、あらためて1500年代に日本の少年達がローマとポルトガルとスペイン
を旅して、しかも無事帰国出来ていたなんて、つくづく驚かされます。
ウィキペディアを見てみると、彼らは1584〜1586年にかけてヨーロッパに
滞在していたようです。

ちなみに、

ミケランジェロが亡くなってまだ20年後の出来事です。

それから、

エル・グレコとルーベンス、存命中です。

さらに、

レンブラントとフェルメール、まだ生まれてません。

この時のヨーロッパを生で体験したなんて、

す...す、スゴすぎます。

こんな情報だけでも下巻をめくる日が待ち遠しくなります。
生来のせっかちが頭をもたげ、何かもう一気に読み飛ばしたくなりますが、
ここはグッとこらえて大人読みで一歩一歩すすみたいと思います。





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今年は厳しい暑さに、雷雨が降ったり、
台風が来たり、と忙しい気候の夏となりました。

さて、先月下旬にアトリエのお休みをいただきましたが、昨年同様、
奥志賀高原で「小澤国際室内楽アカデミー奥志賀」のお手伝いをしてきました。

今年も終盤での途中参加となりましたが、若い音楽家の皆さんの音楽に
対する真摯な姿勢と素晴らしい演奏を拝見することが出来ました。

僕自身、毎年自分の活動への良い刺激をいただいていて、また今年の経験も
今後の創作活動に生かしていきたいと思います。


さてさて、前から予告していたのにすっかり遅くなってしまいましたが、
先日ようやく新しいコンテンツを立ち上げました。おそらくこれからも
調整しなければいけませんが、とりあえずアップ出来てホッとしています。

ページのタイトルは「絵のよもやま話」です。

今回はまず日本に西洋絵画がどのように入って来たのかを「秋田蘭画」と
その周辺を通してご紹介しています。

じつは以前、デッサン集中講座を作ったときに遠近法の日本伝来の
起源を調べていたら、思いがけず平賀源内の名前が出てきました。

エレキテルとか、土用丑の日に鰻を食べる習慣を作った元祖とか、
当時もその程度しか知りませんでしたが、お堅い印象の日本史のなかで
異彩を放っていたので、昔から妙に記憶に残っていた人物でした。

そんな江戸の自由人と遠近法の取り合わせがとても面白かったので、
今回新しいページを考えるにあたって「じゃあ、西洋絵画自体は日本に
どうやって浸透したのかな?」と、ほんの軽い気持ちで始めました。

が、調べてみると判らないことが湯水のように溢れて来て、
かるーく坂の上から転がした雪玉はどんどんどんどん大きくなって、
結局こんなに時間がかかってしまいました。

もちろん今回の秋田蘭画派のほかにも当時西洋絵画に興味を持った
人物はいますので、ムチャクチャ稚拙な文章でお恥ずかしいかぎりですが、
もしもこのページをキッカケにこれらの人物や歴史にご興味を持って
いただけたとしたら、とても嬉しいです。

また「絵のよもやま話」も、これから増やしていきたいと思います。

と言いつつ、
次回はいつになるのでしょうか...。

...うーん、がんばります。






夏を目の前にして、不安定な気候が続いています。

さて、前回お話ししたウェブサイトの新しい
コンテンツも着々と前に進んでいます。

そう、映画の予告編で言うと、

「撮影順調!」

...スミマセン、...もうしばらく時間下さい。


それはさておき、この春「おとなの芸術村」という、芸術全般のスクールや
展覧会を紹介しているサイトの方が取材に来て下さって、授業の様子など
アトリエについてご紹介していただきました。

そしてふと考えてみると、今までアトリエのウェブサイトやこのブログでも
会員の皆さんの作品画像を掲載したことがなかったので、今回ぜひご紹介
させて下さい。

まず、会員Kさんによる黒い鉢とコルクボールの鉛筆デッサンです。



じつはKさんの作品は6〜7年前にも拝見したことがありまして、僕にとっては
懐かしいデッサンです。黒い鉢は固有色の黒と反射の明るさとのバランスが
難しいモチーフでしたが、力強いタッチは以前とそのままに、さらに細部の
描写と作品全体が持つ緊張感に一段と磨きがかかっています。

次はAさんによる葛飾北斎「神奈川沖波裏」の油絵での模写です。



制作期間約半年の力作です。
僕自身の経験から、油絵は制作時間と作者のモチベーションとのバランスを
保つのが難しい画材だと思いますが、毎回丁寧に1つずつ要素を描き加えて
いく過程とその成果は、後ろで拝見していて爽快でした。
ご覧の通り、見事な完成度です。

最後はK’さんによる花をモチーフにした油絵です。



じつはこのモチーフは個人的に思い入れがありまして、以前講師をしていた
人物クラスの会員の皆さんが、このアトリエの開講祝いにお贈り下さった
ものです。造花ですが、樹皮や紙など自然の素材から作られています。

最初、K’さんからベルナール・ビュフェ風にしたいというご希望をいただき、
そこを出発点にご相談しながら、試行錯誤を繰り返し、最終的にはK’さん
オリジナルの作品を仕上げられました。背景の青と花の白や葉のグレーとの
コントラストが美しく、眼で追いづらい花びらも根気よく描かれていて、
迫力ある画面を作り出しています。

いかがでしたか。
毎回アトリエで皆さんの作品を拝見しながら、
絵描きの端くれとして襟を正される思いがします。
これからも定期的にご紹介させて下さい。

皆さん、本当にお疲れさまでした。
次回の作品も楽しみにしています。





梅雨なのか夏なのか判りにくい季節が続いています。

久しぶりの更新となってしまいました。
じつは今、アトリエウェブサイトのコンテンツを増やすために、
時間をみつけてはせっせと慣れない作業をしています。

事の始まりは、

「絵の雑学ページでも作ろうかな?」

と、ものすごーーく軽い気持ちだったのですが、
ナンノナンノ、調べれば調べるほどギモンが湯水のように溢れて、
何冊も本を買い集めて読み漁ることになってしまいました。
さらに家の雑事にも追われ、瞬く間に数ヶ月が経とうとしています。

ということで、アトリエウェブサイトの新しいコンテンツ、
映画の予告編で言うと、

「撮影快調!」

スミマセン...もう少し時間を下さい...。


さて話は変わりまして、先日やっとバルテュス展に行きました。
開催前の予告のときから見たい見たいと思っていたのですが、
そんなドタバタ(↑)に身を任せていたら、あっという間に
閉幕間際の駆け込み観覧となってしまいました。

...間に合って良かった。

思えば久々の展覧会で、平日にも関わらず会場は大盛況でしたが、
混雑の煩わしさよりも、これだけ絵に興味のある人がいることに
何となく嬉しさをおぼえました。

バルテュスの作品をまとまって見るのは初めてでしたので、
今回がっつり堪能させてもらいました。バルテュスというと
少女を題材にした、ある意味スキャンダラスな作品を連想して
しまいますが、今回実際に作品を前にして、写真で見ていた
ときと随分印象が違うので面白く思いました。あと若い時から
ピエロ・デラ・フランチェスカを敬愛していたということも
初めて知り、作品と併せて何か妙に納得してしまいました。

肖像画や素描も素晴らしくて、あと今回の回顧展の目玉でもある、
スイスにあるアトリエの室内を会場に再現していたのがとても
面白かったです。もちろん丸ごとという訳ではありませんが、
それでも普段知ることの出来ない画家の一面を垣間みることが
出来た気がします。柵の向うに作られた主の居ないアトリエには
不思議な静けさが漂っていました。

このバルテュス展は6月22日(あと3日!)まで東京都美術館で
催されていて、そのあとは京都を廻るそうです。

かさねがさね、間に合って良かった...。





5月になってグッと陽気が良くなりました。

さて前回アトリエの新モチーフをご紹介しましたが、
舌の根も乾かぬうちに新しいモチーフが加わりました。

と言うのも、この間散歩していたら近所の西洋雑貨店で閉店セールを
やっていまして、入ってみると前々から欲しいと思っていた木彫の
置物が二種類もあったので、

「この出会い、逃すべからず!」

と、速攻で2体とも購入しました。

木彫はデッサンにも着彩にも使えますし(特にデッサンでの描き応えは
バツグンです)、アトリエを開講した当初から、街の雑貨屋や
アンティークのお店を見つけると、木彫がないかチェックしてました。

まずはウサギの頭部の木彫です。



じつはこのウサギにはご縁がありまして、前に講師をしていた絵画教室にも
同じものがあって、このウサギを見ると皆さんの懐かしいデッサンや色鉛筆
の作品を思い出します。

つづいてシカの頭部の木彫です。



ツノのある動物って妙に説得力がありますね。
ちなみにツノは後づけで角度も方向も自由に変えられます。
この正面顔の迫力とツノの説得力にすっかり惹かれました。

さてさて新しいモチーフはいかがでしょうか?

これからも街へ出掛けるときには眼を光らせて(!)、
アトリエに来てくださった皆さんに喜んでいただけるような、
そんなモチーフを揃えていきたいと思います。





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プロフィール
HN:
今尾則之
年齢:
53
性別:
男性
誕生日:
1971/02/13
職業:
画家
趣味:
古本屋巡り
自己紹介:

東京都生まれ。

1993年 日本大学芸術学部美術学科絵画コース卒業。
2000年 フランス留学 (パリ)

2001年 アカデミー・ド・ラ・グランショミエール在籍

2004年 フランス学士院芸術
アカデミー主催 Paul-louis WEILLERコンクール'04 入選

2006年 帰国
2006年〜08年 デッサン教室講師 (池袋)

2009年 日本芸術センター主催 第3回絵画公募展入選

2010年 個展“La Résonance”
開催 (Gallery 5610/南青山)

2012年 個展“Le Reotur”
開催 (Gallery 5610/南青山)

2009年〜13年 絵画教室講師 (吉祥寺)

2013年 絵画教室 アトリエオーブ開講 (代々木上原)
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