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絵画教室アトリエオーブ/画家 今尾則之のブログです。
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ようやくあの暑い日々から解放されたようです。
暑くもなく寒くもなく、日本は今が一番過ごしやすい時期かも知れません。

さて、先日国立新美術館に行きました。



パリ時代の友人である彫刻家浮田麻木さんが新制作展に出品されていたので、
新作を拝見しに伺いました。



浮田さんとは共通の友人を通じて、パリで初めてお会いしました。
お互い子供の頃に通信教育で拳法を習ってたという多少恥ずかしい過去を持ち、
また好きな作家や音楽の趣味が似ていたりと共通点が多く、以来、何かと
親しくさせていただいています。

思い返すと浮田さんとのパリの想い出と言えばいつも酒席でした。
というよりも、酒を飲まずに浮田さんと会うことが一度もなかったかもしれません。

浮田さんは酔いが回ると、自宅でも他人の家でも何処からかギターを取り出します。
そしておもむろに、

「イマオ君、鼻をつまんでくれませんか?」

とリクエストしてきて、言われた通りに僕が鼻をつまむと
まず郷ひろみの「哀愁のカサブランカ」を弾き語りで唄い始めます。

一曲目が終ると続けてかぐやひめの「神田川」を弾き、最後にサザンの
「Ya Ya(あの時代を忘れない)」で締めて、それを3回くらい繰り返します。

3曲ともジャンルも毛色も全く違う曲のハズですが、浮田さんの演奏で
何度も聴いていると、だんだん曲の境目が分からなくなって、仕舞いには
すべてが1曲として聴こえてきます。

ある時は他人の家で泥酔してクイーンの「We are the Champions」をアパート
の中庭に向かって二人で絶唱したり、またある時はパーティーで酔いにまかせて
デタラメタンゴを踊ったりと、まぁ、お互いのびのび生きていました...。

そんな浮田さんですが、彫刻に対して人一倍リスペクトの気持ちを持っていて、
彼の発言や態度を見ていると、彫刻や創作をある種聖域のように考えて
いるんじゃないか、という印象を受けます。パリ時代はもっぱら鉄の彫刻を
作っていたのですが、日本に帰国後は木彫に移行しました。




以前から別々に取り組んでいたバイクと牛のモチーフが、今回の新作では融合され
一体となっていました。形になるギリギリのところで木片が組み上げられていて、
流石だなぁ、と、あらためて感心しました。

そんな浮田さんに今一番の目標を訊くと、
ギターのアルペジオをマスターして「アルハンブラの思い出」を弾くことだそうです。

ここが彫刻じゃないところがまた流石です。



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プロフィール
HN:
今尾則之
年齢:
53
性別:
男性
誕生日:
1971/02/13
職業:
画家
趣味:
古本屋巡り
自己紹介:

東京都生まれ。

1993年 日本大学芸術学部美術学科絵画コース卒業。
2000年 フランス留学 (パリ)

2001年 アカデミー・ド・ラ・グランショミエール在籍

2004年 フランス学士院芸術
アカデミー主催 Paul-louis WEILLERコンクール'04 入選

2006年 帰国
2006年〜08年 デッサン教室講師 (池袋)

2009年 日本芸術センター主催 第3回絵画公募展入選

2010年 個展“La Résonance”
開催 (Gallery 5610/南青山)

2012年 個展“Le Reotur”
開催 (Gallery 5610/南青山)

2009年〜13年 絵画教室講師 (吉祥寺)

2013年 絵画教室 アトリエオーブ開講 (代々木上原)
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