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絵画教室アトリエオーブ/画家 今尾則之のブログです。
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早いもので今年もあと一ヶ月余りとなりました。

先日、思いがけずご近所の方からブルータスの石膏像を
譲っていただきました。

持ち主のお話では数十年前に美大受験のためご両親に買ってもらい、
当時、念願のブルータス像でいくつかの像のなかから一番形の良いものを
選ばれたそうです。背面をみると「YOKOHAMA Oka」というラベルが
貼ってあり、あの石膏像作りの老舗岡石膏製作所のものでした。

今回ご事情によりどうしても処分しなければならなくなったのですが、
壊すのに忍びなく引き取り手を探していたとのことでした。

アトリエにお電話いただけたことはもちろん、そんな像入手の経緯も
お聞きし、その想いも引き継いだ心持ちがしてとても嬉しかったです。
有り難く頂戴いたしました。

じつに数十年分振りに現役復帰を果たすブルータス像ですので、
まずはクリーニング、ということで今週せっせと作業をしていました。

芸は身を助ける、ではありませんが、昔講師をしていた教室で石膏像の
手入れをした経験が役に立ちます。

ボクの経験では石膏像を白くするコツは「根気」と「間」に尽きる
のではないかと思っています。まずこちらがアトリエに持ち帰った状態で、
襟(?)にだけ消しゴムをかけてみました。



多少色の違いが分かりにくいので、顔半分を消してみます。



昔マジンガーZにこんな悪役がいたような記憶があります...。

さあ、これから「根気」の出番です。
ひたすら消しゴムをかけまくります。

...で、消しゴムで消せる限界まで到達しました。
こちらです。



うーん、やっぱり何回やっても指がツりそうです...。
でもその甲斐あってブルータスも復帰目前です。

このあとはサンドペーパーを使って黒ズミやカビを削っていきます。
ちなみに石膏像は恐ろしくモロく形もすぐ甘くなってしまうので、
ヤスリを使うときにはとにかく削り過ぎに気をつけます。

...で、晴れて終了です。



おー、もう一度同じポーズでクリーニング前後を比べてみましょう。



素晴らしい。

真っ白という訳にはいきませんが、それでも
指がツッた甲斐があります。

ここからは第二のコツ「間」です。この白さに目が慣れて来ると、
またチョコチョコと気になるところが出てくるので、その度
ヤスリで修正しつつ、いつか「良い」と思ったところで完成です。

さて、この愛着いっぱいのブルータス像、鉛筆でも木炭デッサンでも
迫力の一枚が出来上がることと思います。ぜひ描きにいらして下さい!





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プロフィール
HN:
今尾則之
年齢:
53
性別:
男性
誕生日:
1971/02/13
職業:
画家
趣味:
古本屋巡り
自己紹介:

東京都生まれ。

1993年 日本大学芸術学部美術学科絵画コース卒業。
2000年 フランス留学 (パリ)

2001年 アカデミー・ド・ラ・グランショミエール在籍

2004年 フランス学士院芸術
アカデミー主催 Paul-louis WEILLERコンクール'04 入選

2006年 帰国
2006年〜08年 デッサン教室講師 (池袋)

2009年 日本芸術センター主催 第3回絵画公募展入選

2010年 個展“La Résonance”
開催 (Gallery 5610/南青山)

2012年 個展“Le Reotur”
開催 (Gallery 5610/南青山)

2009年〜13年 絵画教室講師 (吉祥寺)

2013年 絵画教室 アトリエオーブ開講 (代々木上原)
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